コロナ時代の子どもたちの『居場所』
今日の東京都の新型コロナウィルス感染者は100人を超え、5月25日の緊急事態宣言が解除されて以降、最も多くなりました。6月のはじめからだんだんと日常を取り戻し、子どもたちも最近になってやっと学校生活になれてきたと思った矢先のこの数字。はたして夏休みまであと1ヶ月、学校に通い続けることはできるのでしょうか。学校生活や習い事が生活のリズムになっている子どもたち。しかし、今の状況では、そのリズムを保って行くことは難しいのかもしれません。この先、また緊急事態宣言が発令され、学校に行かれなくなったりしたら、コロコロと環境が変化することについて行かれない子どももいるでしょうし、安定した居場所が確保できないことは、子どもたちにとって本当に大きなストレスになります。
子どもたちの『居場所』が安定しない毎日の中で、いったい私たち親には何ができるのでしょう。
ポール・タフ著『私たちは子どもに何ができるか』は、「非認知能力」をどのように育むのかについて書かれています。この本は、アメリカの低所得者層の現状を背景に書かれているのですが、非認知能力の必要性はなにもアメリカの貧困層に限られたものではありません。まさに世界中がパンデミックに苦しんでいる今、日本を含むどの国でも、これから子どもたちが強く幸せに生きていくためには、絶対に必要な能力と言えると思います。
タフ氏は、”非認知能力は子供をとりまく環境の産物”により身につくものとしており、”子供たちのやり抜く力やレジリエンスや自制心を高めたいと思うなら、最初に働きかけるべき場所は、子供自身ではない。環境なのである。”と言っています。
さらにタフ氏は、子どもたちがストレスを受けている時に、子どもたちが経験する人間関係や、私たち大人がどう対応するかの大切さを述べています。子どもたちはストレス下にあっても、親とのやり取りの中で、脳内における感情、認識、言葉、記憶を司る領域同士のつながりを強くしていきます。
まさにこれは、今私たちが経験しているこの状況に当てはめることができるのではないでしょうか。何ヶ月も学校に行かれなかったこと、誰とも遊べなかったこと、やっと学校に行かれても友だちにも触れてはいけない、大声も出せない、お友だちとおしゃべりしながら楽しく給食を食べることもできない…そんな毎日は子どもたちにとってストレス以外のなにものでもありません。一見楽しく学校に通っていても、子どもらしく生活することを許されない毎日は、子どもたちに間違いなく大きなストレスになっており、子どもたちは今まさにストレスの中で暮らしています。
つまり今の状況下で子どもたちのマインドが健康に保たれていくためには、私たち大人が、子どもたちとどんな関わり方をしていくかが、今まで以上に重要です。子どもたちにどんな言葉を投げかけ、どんな風によりそい、どんな風に安心させてあげられるのか。どうしたら家庭が子どもたちの『心の安全基地』になれるのか。
まだ幼い子どもたちは言葉の語彙が少ないですし、経験値も低いので、言葉だけで安心させるのはお子さんの年齢によっては十分でないかもしれません。そんな時、Body Synergy Kidsが展開しているオンラインの親子クラスは、からだを使って思いきり一緒にあそぶことで、言葉を超えてからだを通して、身体感覚で深い親子関係を築くことができます。お父さん、お母さんと同じ時間を共有すること、日常生活以上にいっぱい触ってもらうこと、気持ちを合わせて一緒に動いたり、何かを一緒に創ること、これ以上に子どもが安心できる時間はありません。週に一度でも、一ヶ月に一回でも、家族みんなが50分間お互いに集中して、思いきり笑うことは、子どもにとっても大人にとっても心の拠り所となるはずです。そしてお家の中がハッピーであることは、これから世の中がどんなに目まぐるしく変化し続けても子どもたちの『居場所』となり、子どもたちの健康な成長をサポートし、将来の幸せに不可欠な非認知能力を育み続けることができるのです。
コロナ前の日常に戻ることを努力するよりも、今の状況の中で何が子どもたちに、そして家族にとって必要なのか、しっかりと考え続けたいものです。
7月のオンライン親子クラスは明日7/3(金)正午が締め切りです。2クラスから参加できますので、お気軽にお申込みください。お申込みはこちらから。