オリンピックから感じる、コロナ世代の子どもたちに必要な能力
こんにちは!
アートで日本の親子と世界をつなぎ《正解のない時代》を生きる子どもたちの土台を創る
Creative Kids Academyのサンダークリフさやかです。
『自分の子どもにどんなおとなになってほしいですか?』
と聞かれたら、あなただったらどう答えますか?
職業などではなく、<人として>どんなおとなになってほしいですか?
私だったら、
・クリエイティブで広い思考をもったひと!
・楽観的でポジティブなひと!
・何度でも立ちあがる粘り強いひと!
などが思いつきます。
しかし、パンデミックがはじまって以来ここにもうひとつ加わるようになりました。それは、
《他人の気持ちやおかれている状況をイメージできるひと
これからは『エンパシーの時代』です。
エンパシーという言葉、ご存知ですか?
私のイギリス人の旦那さんが関わるライフスキル教育(カンタンに言うと、生きる力を育む教育)でもこのエンパシーという言葉が大きなテーマになってきている、と聞きます。
エンパシーとは「もし自分がこのひとだったら…」と想像して、そのひとの感情や状況を『わかちあう能力』のこと。
気があうひとに同情したり、共感したりするのはごく自然なことですよね。しかし、このエンパシーという《能力》は、まったく自分とはちがう考え方や感じ方をするひとの気持ちや状況をイメージするチカラのことを言います。
これってかなりのチャレンジだと思いませんか?
では、このエンパシー、いったいどんなシーンで必要になってくる能力なのか?
たとえば、本来ならば世界中が拍手喝采で盛りあがるオリンピックも、今回は本当にいろいろなひとのいろいろな気持ちが入り混じっていますよね。空っぽの客席で迎えた開会式の異様な雰囲気に、なんとも言えない違和感を感じたのは、私だけではないはず。
みんなで楽しく大騒ぎしながら迎えられたらどんなにかよかったか!
だけど、息子のまえでなんだか素直に盛り上がれない自分がいる…
でもいざ試合を観ると、人生をかけて必死に努力してきたアスリートの姿や、それぞれの国を背負ってこの状況で日本にやってきたアスリートたちに、自然と感動の涙もあふれてきます。
なんてむずかしいのでしょう!とっても混乱します。
だってそこには数えきれないひとたちの、数えきれない想いがあるから。
今回のオリンピックは、これからの世の中を象徴していると思います。
みんなが同じ気持ちで同じ価値観を持って同じ方向に向かっていく!なんてことはあり得ないということ。
みんなちがってみんないい、なんてのんきなことは言っていられないのです。
『個の時代』と呼ばれる今、これからはみんながちがう方向を向くことがあたりまえになってきます。そして、みんながそれぞれの価値を持って生きていくことはそれぞれの幸せにつながるし、これからの日本にはもっと個の単位で物事を考えるチカラが必要です。
ひとりの強いリーダーがみんなを引っぱっていく時代は終わって、それぞれがそれぞれの価値観を持っていていい。
しかしこれは世界のさらなる【分断】にもつながります。
だからこそ、エンパシーなのです。
必ずしも同意できないひとであっても、同じ人間。そのひとにだって大切なひと、もの、場所がある。だから、自分との【ちがい】を批判して、感情的に責めたり、いじめたり、排除したりするのではなく、相手の立場や気持ちをイメージして、理解しようとする努力が今まで以上に必要になってきます。
こうしてみると、エンパシーってとても知的なことですね。EQ(ココロの知能指数)が問われる時代、というのに納得がいきます。
それにしてもこの《イメージするチカラ》、なんだかアートが役にたてるような気がしてなりません…!!
続きはまた明日。
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Sayaka