子どもはどうしたら《自由に》絵が描けるようになるの?

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きっとこのブログを読んでくださっている方は、お子さんが『上手に』絵を描くことより、もっと自分らしく、感じたままに、《自由に》絵を描いてほしい、と思っている方が多いのでは?

将来「自分らしく」生きてほしいから、絵だって自分らしく伸び伸び描いてくれると、嬉しいですし、なんだか安心できますよね!

でも実際は、最初から絵を描くことに何の抵抗もないお子さんもいれば、なんとなく苦手意識があってなかなか自分で描きたがらないお子さんもいると思います。

私の息子はなかなか描きたがらなかったタイプ。もうすぐ8歳になろうとしている今では、暇さえあればずっと絵を描いているくらい、絵を描くことが彼の日常的な表現方法になっていますが、

2、3歳の頃は描きたい絵が描けないフラストレーションにイライラして、大人に「これ描いて、あれ描いて」とせがんだり、クレヨンを持ったまま泣いたりしていました。

皆さんもこんな悩み、ないですか?あるいは、「あー、うちの子もそうだったな」と思われますか?

昨年、クラスのお母さまから、

「もっと自由に絵を描いてほしいのに、何か見本ばかりみて描いてるから、もっと自分で考えて描きなさい!!と叱ってしまいました…」

ということご相談をいただきました。

また、「塗り絵は楽しそうにやるけどじぶんで絵を描こうとしないんです…」

というお悩みをいただいたこともあります。

ここでちょっとこの問題を自分に置き換えてみましょう。

「はい、では今からなんでもいいから『自由に』絵を描いてみましょう!」

とクレヨンを紙を渡されたら??

えっ?!えっ??何かけばいいの?!わかんな~いってなりますよね(笑)

そもそも『自由』ってなんでしょう?何も条件がない中の自由ってあんまり自由に感じませんよね?

なんでもいいよ、と言われるほど、不自由なことってないと思いませんか?これ、まだ経験値の少ない幼い子どもであればなおさらです。

条件やルールのような『制限』は、実は『自由』になることに必要です。

制限があるから、「では、その中で何を創ろう」という発想が生まれます。

私がイギリスに住んでいた頃の人気テレビ番組に、冷蔵庫の中の限られた食材を使って、どちらのチームがよりおいしいものを作るか、というものがありました。

これって最高にクリエイティブですよね!

これも「これしかない、さあ、どうする?」という制限が私たち人間の創造力をマックスにさせているいい例です。

話を《自由に描く絵》に戻します。

例えばこう聞かれたらどうですか?↓

次はこれ↓

もう一つ!↓

これなら楽しくぐんぐん描けませんか?何も言われなくても「できるだけ面白く描きたい!」という衝動が出てきませんか?

ご紹介したのは、あの絵本で有名な五味太郎さんの『らくがき絵本』というもの。こちらで購入できるのでリンクを貼っておきますね!

仮にこの本に子どもが興味を示さなくても、

「ああ、こんな問いかけや設定をしてあげればいいんだ!」

とお父さん、お母さんのクリエイティブなひらめきになりますよ!!

また、この本には塗り絵のようなページもありますが、かなり変化球!!

塗り絵だってどんな塗り絵を与えるかですし、「綺麗に塗ること」から「楽しく塗ること」に意識を持っていってあげれば、とってもクリエイティブな遊びになります。

色々塗り絵に描き加えたり、セリフをつけたり、タイトルをつけるだけでも立派なアート作品に大変身!!

まず、大人の頭が柔らかくならないことには、子どもにインスピレーションを与えることはできないし、その子が将来「自分らしい」大人になることをサポートしてあげられない。

まずは私たち大人からクリエイティブになりましょう。私たちが『自由』になりましょう!

この五味太郎さんの本、お子さんが寝てから夫婦でこそこそ楽しんでもいいかもしれませんね(笑)もしくは一人で黙々とやっても楽しいかも。

今日もクリエイティブな1日を!!