『生きる力』=『感じる力』

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こんにちは!

アート教育とグローバルなモノの見方で『正解のない時代』を生きる子どもたちの土台を創る Creative Kids Academyのサンダークリフさやかです。

あなたは、子どもの『生きる力』がつく子育て、教育をしていますか?

『生きる力』という言葉、子どもがいたり、子どもと関わる仕事をしているとよく見かけますよね。文部科学省も『21世紀を生き抜く力』というフレーズを使っています。

なんとなく通り過ぎている言葉ですが、よく考えるとなんだかサバイバル?!みたいイメージがありませんか??これからって、そんなに大変な時代になるの?!とちょっと怖くなったりします…

しかし実際のところ、これからの時代が抱える問題は地球規模で深刻です。環境汚染、地球温暖化、人種差別問題、AI、人生100年時代、少子化高齢化などなど数え出したらキリがない社会課題が山積みで、確かに私たちが子どもの頃に見てきた景色とはずいぶん違うものになっていくだろうし、そうなってくると、サバイバルにも似た感覚で図太く生きていかないといけないのかもしれません。

そんな中昨日のCreative Kids Academyのインスタライブはアメリカのオレゴン州で子育てをしているHinaさんをゲストにお迎えしました。実はHinaさんは私の妹の同級生。最近彼女が始めたPodcastが素晴らしかったので、海外の教育や子育てをテーマにした私たちのインスタライブにピッタリ!と思いお願いしました。

今日はHinaさんのオレゴンでの子育てと、私たち Creative Kids Academyの共通点について書いてみます。

  HinaさんのInstagramより。ラッセン ボルガニックパークというナショナルパーク。素晴らしい景色!!Hinaさんのアカウントは、@hinas_naturallife でぜひご覧ください。

HinaさんのInstagramより。ラッセン ボルガニックパークというナショナルパーク。素晴らしい景色!!Hinaさんのアカウントは、@hinas_naturallife でぜひご覧ください。

 

オレゴン州では、幼稚園の頃から公立の教育機関であっても自分で時間割を決めるそうです。そして、保護者からも学校でやってほしい内容をリクエストすることができ、内容によっては保護者も教師として教える側に。保護者も色々なプロフェッショナルの方がいるので、学校教育を先生だけに任せるのではなく、保護者も積極的に参加する、というのはとても素敵なシステムだな、と思いました。

各学年1クラスで20人くらいしかいないそうで、小規模ですし、保護者も学校教育で大きな役割を果たしているし、地域全体で協力して子どもたちの教育をサポートしている様子が想像できます。

Hinaさんもタレントショーと言って、子どもたちが自分で得意だと思うことを発表する会で、日本語の歌を子どもたちに教えて小さな劇のようなものを指導したようです。遠いオレゴンでアメリカ人の子どもたちが日本語の歌を歌いながら演じていると思うと、なんだか嬉しくなりますね!

  Hinaさんが作った陶芸作品をマーケットで販売。@hinas_naturallife

Hinaさんが作った陶芸作品をマーケットで販売。@hinas_naturallife

 

これはオレゴン州だけでなく、アメリカ全体、そしてヨーロッパやイギリスでもそうなんですが、子どもたちは高校を卒業をした後に、しばらくお休みをとって、世界を旅する子がよくいます。日本だとすぐに大学に行く、というのが当たり前で、すぐに行かないと浪人している、ということになり、将来の就職活動にも不利になったりしますよね。日本の子どもたちが必死になって受験勉強をしている中、ゆっくり旅をして歩く欧米の子どもたち。

この差も大きいな、と改めて感じました。

大学にすぐに行きたい子は行けばいいけれど、大学で何を勉強したらいいかすぐにはわからない子だっているし、考えた結果、大学には行きたくないと思う子もいる。

Hinaさんも私も同感だったのが、二人とも高校時代が苦しかったということ。大学はどこに行きたいのか、将来何がしたいのか、自分がどうしたらいいかわからないのに進路を決めなくては行けない苦しさ

そんな自身の経験もあってか、Hinaさんはもうすぐ高校生になるお嬢様に対しても

「ゆっくり決めてくださ〜い」

というスタンスだそう。そして、

「生きていく力さえつけてくれればいい」

と言っていたので、すかさず私は「生きていく力ってどんな力だと思う?」とお聞きしました。すると、

生きる力=感じる力

だと思う。これは好きだな・嫌だな、これは自分にあっているな・いないな、これは居心地がいいな・悪いなをしっかり感じるトレーニングをすることで、生きていくための力がつくと思う。

そんなお話をしてくれて、私も心から共感しました。

高校生になっていきなり「進路を決めなさい!」と大人に言われたからって、自分がその時どう感じているのかを把握していなかったら、自分の人生なんて決められるわけがない!いっぱい悩んでいいし、いろいろ模索していいはず。

でも一番大切なのは、それまでに自分を感じる力がついているかだと思います。自分の中に軸があるかどうか

Hinaさんの生きる力=感じる力、という言葉にいつでも私とTakeshi先生の根底にある言葉を改めて思い出しました。私たちは

アート=生きる練習

と捉えています。決して絵が上手く描けるように、上手に踊れるように、上手に演技ができるようになるためにアートを見ません。アートは手段でしかなく、アートに触れることで自分を知り、本来のアートがない生活の何倍も自分の人生の経験を豊かにすることができるから。アートには人生の擬似体験のような要素もたくさんあり、感じる力がとても強くなるので、自分のことを自分の力で決めて生きていく練習になるのです。

これは知識のように誰かに習えることではなく、自分のなかで培っていかなければならないもので、学校教育ではカバーしきれないトレーニングが必要だと思っています。

これについてはまたゆっくり書きます!

でも今日は遠いオレゴンのゆったりとした時間の中で子育てをするHinaさんと同じ感覚で子どものことを考えられていたことが嬉しくて書いてみました。真髄は同じなのだな、そんなふうに感じました。

 

今日ご紹介したHinaさんのPodcast『ナチュラルライフ 自分らしく生きよう』はこちらから聴いていただけます。毎日の子育てや生活に追われている中、Hinaさんの声を聴くととっても気持ちがどっしりしてきて、自分に戻ることができるような気持ちになれますよ!

Sayaka