タイの少数民族から習う自然と共に生きる知恵
アートで日本の親子と世界を繋ぎ
『正解のない時代を生きる子どもたち』の土台を創る
CREATIVE KIDS ACADEMYの松本武士です。
自然に気持ちがあるとしたら、どんな思いを馳せているのでしょうか?
自然はいまを生きる人間に対してどんな風に思っているのでしょうか?
そんな視点のシフトから、人間と自然の関係性を子どもも大人も考えられると思います。
このブログでは僕(Takeshi)が個人的に経験した、自然の中での貴重な体験をシェアさせていただきます。
僕が2016年より毎冬ボランティアをさせていただいているタイにある虹の学校があります。この学校は少数民族で国籍のない子ども達を受け入れて教育の機会を与えている日本人夫婦によって経営されています。
社会的補償を受けられない子ども達に明るい未来があるようにと、校長先生の片岡朋子先生は10年間献身的に学校を支えていらっしゃいました。
僕がボランティアで学んできたことの一つに、タイの少数民族の方々の自然と共に生きる知恵です。
彼らの知恵や能力が超人的で、僕ら都会に住む人が失ってしまった事を痛感させられる体験をしました。
森合宿という、5歳から18歳までの子ども達が自然の中で過ごしその恩恵をしっかりと体感する虹の学校の行事があります。
みなさんも学校の行事の一環で自然教室のような、都会から離れた環境で数日過ごしキャンプをしたり、自然の中で遊ぶ経験をされた方、いらっしゃると思われます。
虹の学校の森合宿はレベルが違いました!
僕が参加させていただいた合宿は村の民族の若者、ユーエーさん、サワンさんと僕を含めた日本人、そして校長先生の長男、げんそうくんが通訳でついてきてくれました。
持っていくものは、お米、調味料、調理用具、ハンモックのみ。
その行程は4時間以上の山歩き。
さらに着いた場所は宿泊施設などがあるのではなく、自分達が寝られる場所探しから始まります。
河原が目の前の涼しい場所の木にハンモックを吊って寝床が出来上がったところで、お昼ごはん。
ごはんは?と言うと
民族の方が川の方を指さしました。なんと、おかずを川の中で探すところから始まったのです。
ユーエーとサワンたちはモリを片手に川の中へ入り魚をどんどんと取っていきます。
僕ら日本人達は川辺で愕然としながらその様子を眺めていました。
午後も魚取りで、僕もモリを持って川の中へ入って行きましたが、これがまた難しい!
モリを放すのですが魚のスピードには着いていけず、息も続かないのでなかなか取れません。
その間も村の人達は手際よく魚を取りあっという間に岸には魚の山ができていました。
村の人たちの話によると、魚の大きさや獲る量を考えて、次の魚の世代がしっかりと生き残れるように配慮すると言っていました。
それでも食べきれない程の魚が取れて、自然ってなんで豊かなのだろうと実感することが出来ました。
食べ切らない魚達は、燻製にするため、近くの竹林から竹を調達してきて、あぶるためのやぐら作り。
竹はとても便利で、食事用の皿やコップ、さらにやかんとして水を温める事もできました。
美味しい魚が取れたり、竹一本からさまざまな雑貨が出来上がり、ほとんど持ち物がなくても、
自然を生かす知恵によってどれだけ生き延びられるのか、学びの深い体験でした。
私たちは自然に生かされているのだな、と心から思いました。
僕はタイの少数民族の方から自然のありがたみをサバイバル的な過激な環境で学ばさせていただきましたが(笑)、CKAでも自然の大切さをアートを通して日本の子ども達に学んでもらいたい、とのことで、8月は特別なワークショップをご用意しています。