先生だけに任せないで
うちの子は〇〇の教育方法をしている幼稚園・学校に行かせているから、それだけで十分なんです。
そんなふうに思っていらっしゃる保護者の方によく出会います。
保育園や幼稚園、小学校も色々な教育法を謳っていて、素晴らしい指導をされている方はたくさんいらっしゃると思います。
環境や指導、教育の考え方でその子どもの文化も未来も作り上げられていくので、子どもがいく学校選びはとても大切だと思います。
先日あったアメリカに住んでいる友人から興味深い話を聞きました。引越し先にモンテッソーリの学校があったので、子どもを通わせることになったそうです。
モンテッソーリは、医師であり教育家であったマリア・モンテッソーリ博士が考案した教育法。
「子どもには、自分を育てる力が備わっている」という「自己教育力」の存在がモンテッソーリ教育の前提となっています。
理念のしっかりしている学校に入ることができて、どんな変化が生まれるだろうと期待していた所、たまたま保育中に学校へ子どもの忘れ物を届けに行きました。
その帰りに、自分の子どもがどんな遊びをしているのか、先生がどんな対応の仕方をしているのか、園庭の外から見学したそうです。
ちょうどお昼前で、子どもたちのお弁当を先生たちが一人づつ名前を呼び、手渡しして居た所、友人の子の番になりました。
『〇〇ちゃん!』と名前を呼ばれても、不機嫌だったのか、ぐずぐずしていてお弁当を取りに行かなかったところ、
先生は無言で、そのお弁当をぽいっと冷たく投げ、子どもはほったらかされました。
その冷たい扱いに彼女はとてもショックを受け、モンテと謳っている学校だけにとても困惑したそうです。
皆さんだったら、安心、確実、と思っていた学校に入れていた子どもがこのような扱いを受けていたら、どうお思いになりますか?
きっと先生の機嫌も悪かったのかもしれないけれども、やって良いことと、いけない事は大人でもありますよね。
さらに聞いたら、その学校全体的に先生たちが覇気がなく、なんだか重い雰囲気だったそうで、
モンテなのに先生次第なのだな
と感じたそうです。
もちろん、全てのモンテの学校がそうなのではなく、たまたまその学校がそういう事例があって、ほとんどのモンテの学校は素晴らしい教育をしています。
ただ、先生だけに任せていただきたくないんです!
子育ては、子どもと、その保護者の方、先生とそして環境の中で可能になります。
その良い循環こそがその子にとって本当に良い学びの、成長の機会を与えてくれているのだと、信じて日々子どもたちと接しています。
Takeshi