日常のなかにあるアート②

親子のアートクラス《クリエイティブラボ》で創った『この世にいない生きもの』。何やら火星人らしき生物が覗いていますね!イマジネーションをいっぱいつかって遊びます。

親子のアートクラス《クリエイティブラボ》で創った『この世にいない生きもの』。何やら火星人らしき生物が覗いていますね!イマジネーションをいっぱいつかって遊びます。

こんにちは!


アートで日本の親子と世界をつなぎ
《正解のない時代》を生きる子どもたちの土台を創る
Creative Kids Academyのサンダークリフさやか
です。

みなさんのお子さんの幼稚園、保育園、学校の発表会での様子っていかがですか?得意、不得意がありますから、もちろん個人差はありますよね。

私の祖父であり、日本の芸術教育の先駆者である岡田陽氏は、指導者向けのワークショップで先生たちに向かって、「発表会は子どもたちにとって成功体験でなくてはならない」といつも言っていました。

ここでの成功体験というのは決して「うまくできた」ということではありません。発表会や発表会に向けた練習の後に子どもたちが

「あー!おもしろかった!!」

「もう一回やりたい!!」

と言えたならば、それを成功だと言っています。指導者の立場に立ったことがある方ならば、これがどれだけ難しいことなのか、すぐにおわかりになると思います。

つまり、作品の「完成度」みたいなものは、おとなのものさしであって、子どもにとっては意味のないことだったり、つまらないことであることが大半かもしれない、とさえ思います。それどころか多くの子どもたちにとっては、トラウマにも近い体験になっている現実があります。

これでは人前で表現することが楽しくなくなってしまうし、そのマイナスな経験が、将来仕事でプレゼンをしたり、何かあった時に家族に自分の想いをまっすぐに表現できなくなることにもつながります。

先週末は息子の音楽発表会でした。コロナ禍でずっと発表会や運動会ができていなかったので、私もとってもとっても楽しみにしていました。我が子が一生懸命にやることは、なんだって嬉しい!なんだって愛おしい!!

けれども、子どもの表現活動の専門家としては大きな課題が見える内容でした。

マスクをしていても、遠くの舞台にいても、緊張でガッチガチなのが伝わってきます!!私は自分も子どものころからパフォーマーとして舞台に立ってきたので、『いい緊張』『悪い緊張』はパッとみてすぐにわかります。

きっとみなさんもご自分のお子さんなら、頑張って練習してきたものを、自信満々で「さあ!やるぞ!!早く観せたい!!」と興奮状態でソワソワしている『いい緊張』と「あー、間違えたらどうしよう…」というレベルで人前に出ることに対する恐怖心さえ感じる『悪い緊張』のちがいがすぐにわかるはずです。

 
スクリーンショット 2021-09-23 午前8.48.50.png

岡田陽氏は、『子どもの表現活動』の中で少々厳しい口調でこう言っています。

『子どもの表現活動を、遊びとしての高い位置づけから、表現まがいのものにひきずりおろし、生気のない無感動なものにしたり、見るものに媚びるようなあるまじきものにしてしまうのは、単に大人たちのかかわり方によるものである。』

ここで注目したりのが、岡田氏が遊びを「高い位置づけ」としているところです。

子どもの遊び=自分がやりたいからやるもの、としてとらえて、

『より楽しく遊ぶために工夫をこらし、労力を惜しまず、仲間と協力強調する態度など。子どもにとって遊びとは真剣に全自我をぶつける生活体験なのである。

 この子どもの遊び体験と表現活動とは同じ領域のものとして重ねて考えたい。』

と言っています。つまり、発表会だからきちんとやる、間違えずにやる、のではなく、発表会こそ子どもたちの遊びの延長であるべきだということです。

そのためには、発表会があるから、そのために練習する、のではなく、毎日毎日、子どもたちが日常の中で芸術や表現にあたりまえに触れている環境を、私たち大人が創っていかなければいけない、ということです。

けれども、その表現の場、アートをつかった遊びの場を、いますぐ幼稚園や、保育園、学校で実践するのは大変難しいことだと思います。ダンスが必修になったから、体育の先生にヒップホップを指導させる、などという状況は絶対にあってはなりません。

体育の先生も子どもたちもかわいそすぎます!!!

だったら、Creative Kids Academy といっしょにおうちの中で、もっと子どもたちがもともと持ち合わせている創造力や表現したい気持ちをふくらませませんか?

おうちの中だから、誰の目を気にすることもなく、子どもたちがありのままで、夢中になって遊びます。けれども一人遊びとはちがい、画面の向こう側のお友だちのアイディアをもらったり、自分のアイディアを褒めてもらいながら、遊びがどんどん広がるのです。

そして、今日ご紹介した引用にもあるように、『大人たちのかかわり方』子どもたちの遊びの世界を発展させるか、壊してしまうかに大きく影響しています。

幼少期に『自分を表現すること』に対してどんな体験をするかは、その後の人生での『表現力』にとても大きな影響を及ぼします。

もし、発表会での姿がご自分のお子さんらしくない、と少しでも感じるのなら、すぐに私たちに会いにきてください!必ず、お子さんの良いところ、「自分らしさ」を引き出します。そして、その引き出し方を、お母さま、お父さまに学んでいただきます。

おうちというこれ以上ない安心、安全は環境で、「人前で表現することが楽しい!またやりたい!」とお子さんが思えるまで、私たちと一緒に親子でいっぱい遊びましょう!!

・お子さんといっしょにおうちでの遊びや表現を学びたい方は→クリエイティブラボの体験レッスンへ!(親子で参加)

・今日お話ししたような、子どもとの関わり方や、発表会での子どもの様子を観察し、お子さんの状態を見抜ける自分になりたい!という方は→ペアレンツラボの体験セミナーへ!(大人だけで参加)

お子さんの一生涯の表現力に影響する、日常のなかにあるアート。もっともっと大事にしていきたいものです。

Sayaka

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