「幼稚園行きたくない」をアート思考で乗り越える!!
こんにちは!
アートで日本の親子と世界をつなぎ
《正解のない時代》を生きる子どもたちの土台を創
Creative Kids Academyのサンダークリフさやかです。
先日のブログでは、デザイン思考とアート思考のちがい、そして、この2つの思考が子育てのシーンでどのようなにちがいを生むのかのミニワークをつけてみました。
もしお子さんが
「今日は幼稚園(保育園、学校)に行きたくない…」
と言ったらどうする?!あなたはデザイン思考で対応する?それともアート思考で?!
あなたのお答えは何でしたか?今日はデザイン思考、アート思考それぞれからこの登園しぶりのシチュエーションを『私だったらどう対処するか』を書きます。
復習ですが、私は、デザイン思考、アート思考をそれぞれこんなふうに定義づけてみました。
【デザイン思考】
→ゴールがすでに決まっている。その目的が達成できるようにさまざまな課題をクリアしていく。どうしたらそのゴールにうまく、順調に到達できるか?を考える。
【アート思考】
→そもそも自分がどうしたいのか?状況はどうなっているのか?思考の出発点が自分の内側にある。ゴールははじめからはわからない。「こうしたらどうだろう?ああしたらどうだろう?」とギモンや問いと向かいあいながら、ちょっとずつ創っていく。
これを登園しぶりというシチュエーションに置き換えてみるならば、
デザイン思考→「どうにか幼稚園に行かれるように試行錯誤考えてみる」
アート思考→「そもそも幼稚園に今日どうしても行かなければならない、を疑ってみる」
いかがですか?
こんなとき、私だったらどうするか…
まずは熱はないか、生活のリズムが最近崩れていないか、などの基本的なところは確認します。しかし、どう見ても、「これは何か子どものココロの中で違和感があるぞ」と思ったら、
好奇心や興味を持って、子どもの提示してきた問題に1日つきあってみよう!と腹をくくります。(←もちろん、お仕事があったり、他に予定があったり、容易なことではありませんが…)
そして我が家は、本人が話せそうなら言葉でのコミュニケーションも取るようにしますが、もう一つ大事にしていることは、子どもに言葉以外の気持ちを伝えるツールを手渡します。
例えばこれ。
床にベタっとおくと汚れが気になるので、トイザラスで買ったイーゼルの下に紙を敷いて、絵の具を渡します。すると、何も言わずにぐんぐん描きはじめます。
そしてこのときにつかう色合い、描きながら言っているひとりごと、何について描いたり話したりしているかをよーくよーく観察するのです。
また、描き終わったら、その絵をもとにいっしょにお話をします。カンタンなアート鑑賞ですね。(親子のアート鑑賞については今度書きますね)すると言葉だけではわからなかったことが、絵を描いたことで出てきたりします。
この日は幼稚園で節分がありました。鬼が本当に本当に怖かったと言って泣いて帰ってきた時のことです。先生たちにしがみついて震えながら大きな声で泣いても発散しきれなかった恐怖心があったのでしょうか。
「赤鬼がボクの大好きな〇〇ちゃんをさらって言ったんだよ…」
「こっち来ないでって言ったのに、ゆき組だけ2回も来たんだよ」
などお話ししてくれました。
よく絵を観ると、鬼の周りに四角があるので、
「あれ、赤鬼さん、四角の中にいるね」と言うと、
「そうだよ。だからもう安心だよ」と言うのです。
このあとはスッキリした顔をして、次の日は何事もなかったように普通に幼稚園に行きました。
こうして見てみると、まずは、え?幼稚園に行かない、なんてチョイスしていいいの?!と思われる方もいるかもしれませんが、ここが子育てのアート思考。「そもそもこれってどうなの?!」という視点で子どもが今一番必要としていること、『子どもにとって』本当に大事なことを紐解こうとすること。
「行きたくない」と言っている子どもに対して、試行錯誤行かせようとするのは、一見、一生懸命工夫をして、努力をしているように見えるけれど、『幼稚園は行くものだ』というゴール設定を叶えるためのものであって、子どもからのSOSは完全に無視した状態です。
『子どもを中心』にして見ていくと、「行きたくない」には必ず理由がある。
言葉の数がまだまだ少ないお子さんにとって、「どうして行きたくないのか」を説明するのはむずかしいかもしれません。大人だって、なかなか自分の気持ちを言葉にできない日だってありますよね。
私たち親は「子どものことならなんでも知っている」と思ってしまいがちだけれど、ひとたび幼稚園、保育園、学校に行きはじめたら、親の知らない社会で暮らしているのです。
それは私たちがイメージするだけでは十分ではなく、彼ら自身の体験の中だけで起きていることがたくさんあることを理解しながら暮らさなくてはならないと感じています。
「幼稚園は毎日行くもの」という大人にとっての常識を壊すのはとても勇気がいるけれど、「行かせること」をゴールに試行錯誤するデザイン思考で生活するより、
「疑問点や違和感」を出発点に子どもの世界によりそうことから明日の解決法を子どもといっしょに創っていくアート思考で生活するのとでは、
この先の親子関係にも、子どもの一生分の土台にも大きな差が生まれると確信しています。
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Sayaka